犬は私達に犬友を運んでくる。
どういうわけか、犬は自分の飼主の波長にあった人を連れてきてくれる。
だから、仲良くなった犬友は長い付き合いになるし、本当に波長の合う人は犬無しでもお付き合いが続く。
最初のうち、飼主同士の距離感がおもしろい。
飼主同士は相手の名前なんてあまり興味が無いのか、呼び方は 「XXちゃんのママ」 とか「XXパパ」だ。何年経っても「XXちゃんのママ」な人もいる。
スマホに登録する連絡先の名前に至っては、「XX」(犬の名前)だけ。
失礼な気もするが、わざわざ名前を聞かなくても用は足りるし、逆に一部の飼主は名乗りたくないという人もいる。そして、あまりこちらから深入りしたくない感じの人もいる。
まぁ、犬の飼主って色々な人がいて、通常の生活では知り合わないような世界の人もゴロゴロいる。いっぱい入れ墨の入った人もいれば、警察のお偉いさんもいる、職人さんもいれば、私のような普通のサラリーマンもいる。これが犬友のおもしろいところ。
犬無しで会ってしまった時の対応がまた微妙だ。
お互い犬を連れていない時や、こちらだけが犬を連れていない時など、挨拶がぎこちなくなる。
「わー!向こうからXXママが歩いてくる。果たして、犬を連れていていない私に気付くのだろうか?」
「こちらから挨拶して無視されたらどうしよう?」
「とりあえず視線を向けておいて、むこうが気づいたら挨拶しよう。でも、気づかれなかったオレはただの変態だな・・・」
と詰まらないことを考えてしまう。
勇気を振り絞って挨拶しても声を出さずに会釈だけとか(犬が一緒の時と感じがかけ離れていて気持ち悪い!)、ちょっと情けない感じになる。
犬は、人と人の出会いを作る。その人達の唯一の共通点は「犬好き」というだけ。
明日もしかしたら、夢にもみたことのない世界にいる人と出会うかもしれない。
犬は無限の可能性を秘めている。
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