子供の頃から、「首都直下型地震」、「南海トラフ地震」がもうすぐ来る!って言われている。まだ起こっていないのは良いニュースなのだけれど、他の地域で大規模な地震が起きている。「うーん。要は誰も地震の予測なんて出来ないのか?」と悲観的になってしまいます。
悲観的になるのは勝手だけど、明日本当に大地震がおきたらシャレにならない。なぜなら我家は、人間2匹、ねこ3匹、犬2匹の合計7人のパック(群れ)。正直、適切な量の備蓄ができているか自信がない。動物の分ならまだしも、人間の分だって怪しい。加えて、これだけ頭数がいてそもそも避難なんて出来るのか?
そして、もっと頭が痛いのが、昼の間、人間2匹は会社勤めをしているため、5匹は家で留守番をしている。とても心配だ。例えば、
「地震後、すぐに家に帰れるのだろうか?災害時、安全面の理由から、会社は社員を社内に引き留めておく考えだってある」
「隣の家はかなり古いけど、万が一火事になったら我家に燃え移るだろうか?自分達が留守にしていたら誰が動物達を避難させる?」
「我家には大きなスピーカーがあるけど、下敷きにならないだろうか?」
「家が倒壊したら、避難場所へはどうやって移動する?そもそも、動物は受け入れてくれるの?」(受け入れてくれます。環境省ガイドライン参照)
なんて漠然と、ネガティブな思考をグルグルと頭の中で回していたら、先日動物病院で、こんなチラシを見つけた。
「ペット防災講座」By 東京都新宿区
これはセレンディピティ!受講して、行政の考え方、そしてどんな準備をしておくべきかプロに教えてもらおう!ということで受講してまいりました。今回は、皆さんにその内容をお伝えします。
2月16日午後2時、区内の区民センターで開催された「災害時にも役に立つ愛犬のしつけとトレーニング」。講師は、牧口香絵先生。とても分かりやすくて、貴重な情報を得る事ができました。先生、ありがとうございます!

災害はいつくる?
当たり前ですが、いつ大地震が起こるなんて誰にもわかりません。ただ、内閣府の防災情報のサイトによるとこんな情報が、
首都直下型は30年以内に、M7クラスの発生率が70%
南海トラフ地震*は30年以内に、M8~M9クラスの発生率が70~80% (*関東から九州の太平洋沿岸を中心とした激しい揺れ)
ちょっと話しが脱線しますが、「30年以内に70%」というのがどれぐらいの話しなのかピンとこない。5年ぐらいのスパンで考えたいと思い、Googleに聞いてみました。
nikkei.comの2012年の記事では、「M7が5年以内に30%弱」と。今、2019年だからこれは起こらなかったということですね。
もう一つnikkei.comから2012年の記事、東大の研究チームの発表では、「首都直下型は4年以内に70%」と。結構大胆に発表したけど、2012年から7年ほどたってますがこれも起こらなかったですね。もちろん100%起こるとは言ってないわけで予測が外れたわけではない。
内閣府にある「30年以内に70%」とは、 「明日来るかもしれないし、50年経っても来ないかもしれない。要はわかりません。」ということなのか?
70%という数字は曖昧で、「起こるか起こらないか言うと起こるけど、起こらないことだって十分あり得る。」と読める。確率の話はよくわかりませんが、「明日起こるかもしれないので、準備だけはしておきましょう」というのが結論でしょうか。
というわけで講座の話に戻ります。
牧口先生の備蓄に関するお話の中で「ローリングで準備する」というのがありました。食べ物や物品を備蓄する時に、長期間保存可能なものを蓄えておくのも良いが、循環させて(先入れ・先出しの考え方)持つのも1つの方法ということです。
3年間保存可能な水を5日分備蓄しておいて、3年後に新しものに取り換えるのを忘れるリスクを考えたら、ローリングは収納と取り出しが少々面倒ですが非常にリーズナブルな方法だと思います。
それでは、災害時に必要となるものを9つ紹介します (幾つかはローリング備蓄という考えが適用できるかと)
1.アクションカード
アクションカードとは、突発的な災害が起こった時にどのような段取りでアクションをとるかを指示したもの。例えば、地震が起きた時、以下を決め事としてアクションカードに記載しておき家族で共有しておく。
家族への連絡方法 (例:NTTの災害伝言ダイヤル171)
避難する場所(避難所や広域避難場所を指示)
避難所に持っていく物のリスト(災害時には考えられない)
一つ自信をもって言えることは、本当に大きな地震が来て動物も人間もパニックになったらもう日ごろ出来る事が出来なくなるということ。
以下に豊橋市のアクションカードを参考までにリンクしておきます。ここまでのアクションカードは作る必要がないかもしれませんが、イメージはわくかと。
http://www.city.toyohashi.lg.jp/secure/45401/actioncard.pdf
2.ペットの食事と水(1週間程度)(ローリング可)
ローリングで保管:ドライフードを複数袋保管しておき、古いものから使っていくこと。1袋食べきったら次に新しく1袋購入するが、保管してある古い袋から順番に使っていく。保管する量はこの場合1週間分。
我家では、動物の水は水道水。なので、地震が起きたらすぐに風呂場に水を溜める必要があります。アクションカードに要記載。人間のペットボトル水の保管を増やしてペット分もカバーするという方法も検討したい。
ちなみに水道の復帰は、東日本大震災で3週間、熊本地震で1週間、阪神淡路大震災では3か月かかったところも。
3.ペットのトイレ用品 (1週間程度)(ローリング可)
犬用のペットトイレシーツや猫の砂になりますが、成犬の場合、1日におしっこ5回、子犬の場合はその3倍の12回ぐらいでしょうか。(あくまでも我家の犬達の場合です)1日合計17回で7日間だと119回。うんちは新聞紙等を上手く使いたいですね。また、ここで大切になるのが 使用済のシートを捨てるためのポリ袋。いろいろなことに使えるので多めに持っておきたい。
ペットシートを人間のトイレに使えるという考えもあるが、人間の方が量が多いので補助的と考えるべきとのこと。
4.ペットの常備薬
日持ちするものであればローリングで保管しておく必要はないかもしれません。災害時には流通が麻痺する可能性が高いので薬、そして療法食(ローリング可)の備蓄は必要。
5.避難所で使用するケージ、首輪、リード、毛布
避難所では、人に対する準備はしているが、ペットに対する備えは基本的に飼主の責任というのが行政の考え方。
我家では、予備もあります。 破損した場合や、友達の犬が必要になった時に貸すためです。大型犬用のケージとねこ用のケージはそれぞれ1つ余分に準備してます。また、大型犬用はソフトケージを準備。折りたためるので、避難所まで運ぶのにハードケージより運びやすい。
首輪やリードも予備を持っています。災害時に逃げ出してしまった他人の犬を安全に確保するためです。
毛布は、万が一避難所に暖房が無いときのためです。
6.迷子札、鑑札・狂犬病予防注射済票
犬の身元表示のためです。
7.ペットの写真(複数枚)
迷子になってしまった時に探すためです。複数枚あると複数の場所に掲示できる。スマホのデータだと不十分なこともある。
8.食器
アウトドアでも使えるゴム製の物が軽くて良いでしょう。
9.靴下・靴
瓦礫の上を歩く場合、肉球を守るために必要となります。いきなり履かせると上手に歩けない犬もいますので、事前に練習しておくことをお勧めします。
おわりに
いかがでしたでしょうか。言うまでもなくこれとは別に人間のための安全確保、備蓄等が必要となります。避難所の場所、大火災が発生した場合は「広域避難場所」を調べておき、事前に犬と一緒に行ってみてはいかがでしょうか。距離感がつかめると思います。
災害はいつ起こるかわかりません。アクションカードの準備ができれば完璧ですが、連絡方法、避難所への荷物の量、トイレの処理方法などの対策を家族内で相談しておきたいです。
参考にしたサイトを紹介
環境省のガイドライン
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/h3002/0-full.pdf
内閣府 防災のページ
http://www.bousai.go.jp/kyoiku/hokenkyousai/jishin.html
ジャパンケンネルクラブ
https://www.jkc.or.jp/modules/aboutjkc/index.php?content_id=43
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