毎朝の散歩で会うおばあちゃんがいる。ウチの犬はこのおばあちゃんが大好きらしい。公園でおばあちゃんを見つけるとテコテコと歩いて行って顔をおばあちゃんの小さな手の中に収める。興奮するわけでもなく、淡々とおばあちゃんに自分の顔を預ける。
おばあちゃんは、「あえて良かったよ~」が口癖。頭を撫でてくれて、それから背中を撫でてくれる。犬はとても満足そうだ。
ウチの犬はあまり私達飼主以外の人間に近寄らない。だが、このおばあちゃんは特別な存在のようだ。
犬は何を基準にして、おばあちゃんのように心を許す人、そうでない人を判別しているのだろう。人の性別、背の高い低い、ねこのニオイがする人、服の色、などと飼主のみなさんはそれぞれ持論があるようだ。ただ、本当のところは誰も分かっていない。(犬は人間の言葉で教えてくれないから)
ウチの犬は体重40KG以上ある巨大な4本の足で歩く動物、対しておばあちゃんはとても優しく、可愛らしくて、小柄なので多分体重は犬と同じぐらだろう。二人を横で見ていると、両方とも地球に生きる生物ではあるけど両極端なもの見える。そんな二人がまるで恋人の様に毎朝熱い挨拶をする。異種の生物が心を許してお互いを慕うこと。これってとても微笑ましく思うし、良いものだな~と感じる。