犬の散歩といってもただ近所を一周すれば良いというわけじゃない。安全な家を飛び出して、外の世界を一緒に歩くということは、犬との関係構築、通常見られない犬の習慣、外的環境に対する反応を観察・理解する上でとても大切なアクティビティだ。以下に散歩の4つのポイントを紹介します。
①体力づくり
②社会性を養う
③コマンドの練習(しつけ)
④関係づくり
それでは、それぞれのポイントを説明していきましょう。
①体力づくり
犬は定期的に体を動かし、筋肉を維持してく必要がある。運動の種類は、犬の種類・年齢・体調により使い分ける必要がある。我家の場合(大型犬 1歳)、2日~3日にいっぺんは柔らかい地面の上を全力疾走するような機会を作るようにしています。アスファルトのような堅い表面ではないので、犬は指先でしっかり地面をつかんで走ります。時間は10分~20分。休んでは走っての繰り返し。「少し疲れたな」と思ったら物足りないくらいで切り上げます。こちらの都合で、全力疾走できる場所に連れていけないときは、長距離をゆっくり時間をかけて歩きます。
どんな運動をするにしても大切なことは、毎日しないということ。ハードな運動をしたら1日、2日は軽い運動で済ませます。これにより体力の回復、壊れた筋肉の修復を効率的に行うためです。
②社会性を養う
家の外に出るということは、私達のコントロールできないことが起こり得るということ。様々な種類、性格、大きさの犬と遭遇し、道にはいい匂いのする食べのもが落ちているかもしれない。また、トラックの大きなエンジン音にも慣れなくてはなりません。犬社会だけではなく、人間社会で生きていくために、様々な障害を1つづつクリアーしていかなくてはならない。
犬はもともと他の犬との挨拶の仕方は心得ています。だが、相性もあるのだろうが、犬同士の挨拶ができない犬も多くいる。道には人間の食べ残したものが落ちていることも、大きな音で走っていく車、スケボーの音を恐れる犬もいます。これらのハードルを犬は飼主の指示に従いながら克服していかなくてはなりません。個体差はあるかと思いますが、最初はストレスの低いところから慣らしていきましょう。我家の近所には犬の集まる公園がある。いろいろなキャラクターがいます。うちの犬は、小さいころからそこで勉強させてもらっている。ほとんどの犬が優しく挨拶してくれるが、たまに先輩犬に脅かされたり、転がされたりしながら段々慣れていきました。そうしたら、公園外で初対面の犬に会っても犬らしく挨拶が出来るようになりました。
③コマンドの練習(しつけ)
私達が犬をしつける目的は1つ。犬を危険から守るため。例えば、家の中でする「伏せ」と、いろんな音、においのする外の世界でする「伏せ」は大きな違いがある。犬がどんな環境でも飼主の声がちゃんと聞けて、落ち着いて私達の声に従うことができないと、私達は犬を危険から守る事はできない。最初、コマンドの練習は家内の安心できる環境から始めるべきだと思う。でも実際に必要になるのは家の外がほとんど。日ごろから、散歩中に飼主の声が聴けるように練習しておく必要があります。
④関係づくり
散歩とは安全な場所から、いつ何が起こるか分からない外の世界へ飛び出すということ。犬にとって危険も伴う冒険であると思う。同時に散歩で大切なことは「犬と一緒に楽しむ」ことだと思う。「散歩行く?」の一言で犬が大喜びして、玄関であなたを待っているのが理想だ。道中、様々な問題を一緒に解決し、新し発見を共有し、そしてまた安全な家に一緒に帰ってくる。毎回の散歩がつまらないルーチン作業になることなく、家に帰って「今日は散歩中にこんなことがあった」なんて家族と共有できるような散歩にしたい。この繰り返しで犬との信頼関係が構築できる。
おわりに
ただ、「散歩」といってもいろいろな要素が含まれている。せっかく犬が好きで犬と生活しているのであれば、散歩の時間をより充実させることで、お互いの理解が深まり、より楽しい「犬のいる生活」にすることができるのではないでしょうか。
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